作業工程一例
- 1. 乾燥 原木は海水などを吸っている状態のため、仕入れ後半年間は原木で保管し、軟らかくしてから板状に加工。その後1年以上自然乾燥した後に使用されます。
- 2. 設計 最新のCADシステムを活用して精密に設計されます。デザインは若い人の意見も取り入れながら行っています。
- 3. 木工図 設計図をもとに、熟練の職人が精密に木を加工します。塗装の厚み等も考慮した、コンマ1ミリ単位の繊細な加工が行われます
- 4. 加工 女性職人 伝統の世界ながら、若い女性も増え、日々技を磨いています。女性ならではのきめ細やかな感性が仏壇の世界に新風を吹き込もうとしています。
- 5. 加工 三方練り 芯材を黒檀などで三方から包み込む技法が三方練りです。手間のかかる技法ながら、黒檀だけよりも丈夫で狂いのない材料になります。
- 6. 障子戸加工 障子戸に施された曲線加工。木材をふんだんに使っているから可能な技法で、直線主体だった仏壇の意匠を大きく変えました。
- 7. 加工 研磨 組み立てられた部材は、ベルトサンダーなどを使って細部まで磨き上げられます。一見大胆に見えて繊細さと集中力が求められる作業です。
- 8. 組立 金具 金具もひとつひとつ吟味したものを使用します。味わいとぬくもりが自慢です。
- 9. 仕上塗装 仏壇の上下が組み合わさった時に同じ色になるよう、色味を微妙に調整しながら色付けや艶消しなどの仕上げ塗装を行います。
- 10. 検品 戸や引き出しの収まりを確認し、小さな傷などがないか入念に検品します。補修が必要な場合は、専門の補修専門スタッフの手で完璧に仕上げます。
仏王
- 1. 素材 水に沈む黒壇 良質な黒檀は比重が重く、水に沈みます。今では希少になってしまった良質な黒檀を厳選して使用しています。
- 2.素材 分でも折れない黒壇 良質な黒檀は非常に硬いため、踏んでも折れません。従って加工は非常に難しく、熟練工でなければ思うように加工できません。
- 3. 職人 仏王職人 最高峰の伝統仏壇「仏王」は、熟達の職人がかかりっきりで、最初から最後まで一人で仕上げます。
みかげ塗り
- 1. 糊付け塗装・乾燥 和紙を糊付けし、乾燥している工程です
- 2.和紙の貼りつけ 加工された木材に、和紙を貼りつけます。ヤニ止めを行い、さらに貼り重ねていきます。繊細な女性職人の技が光ります。
- 3.蒔絵 塗りと磨きが終わったら、表面に金糸や金粉を用いて蒔絵を施します。この世に二つとない、華やかな存在感が、見るものを魅了します。
- 4.蒔絵 金糸や金粉を使って、華やかな蒔絵を施します。絵柄は毎年刷新し、伝統の中にも現代感覚も取り入れたデザインを目指しています。
- 5.研磨 分厚く塗り固めたウレタン塗装を、ベルトサンダーやバフを使って研磨していきます。流麗な局面もこの研磨によって生み出されます。
- 6.組立 戸や障子の収まりは組立の良し悪しで大きく変わってきます。湿気による膨張や収縮も計算に入れた職人の勘が、見事な収まりを実現します。